2018年10月15日
今回は、ストレーナーについてです。
日本語で笊(ざる)・篩(ふるい)という言葉に相当します。
つまり、液体と固体の混合物を分離する為に用いる濾過装置の事を言います。
目的
各種配管の中を流れる、水・油・ガス・空気・蒸気など流体の中には、液体の中の異物や配管内の腐食やガスケットなどの剥離によるゴミが混入しています。
このゴミが、制御機器や計測器(流量計など)お客様の機械等に混入しますと、機器の異常や損傷、機械のトラブルによる故障の原因に繋がります。
それを未然に防ぐ物がストレーナーです。
つまり 機器を守る重要な役割を果たしている物 と言えます。
1.種類と構造について
沢山の種類がありますが、一般的にはY型、U型、W型が多く使われます。
今回は、この3つのタイプについて説明をします。
Y型
機器本体の形状がローマ字のYに見える事からその名で呼ばれています。
配管の途中に取り付ける事が多く、スペースもコンパクトであるため設置が容易です。
流体の抵抗が少ないのが特徴です。
U型
縦置き式のタイプで、上部にかごを取り外すための脱着部がある。
Y型より、ろ過面積が大きく、スクリーンは取って付きのバケットになっている。
W型(複式)
複式と言って、かごにあたる所が2つあるのが特徴です。つまり通路が2つあるため切替をする事により、液体を止めずにスクリーンのメンテナンスが出来る利点があります。
24時間稼働している機械等には最適なタイプです。
※使用用途、流体、メンテナンスを考慮した上で選定が必要です。
2.スクリーン
形状も大切ですが、もう一つ大切な物があります。どのタイプにもスクリーンと呼ばれるものが入っています。メッシュの大きさを決める必要があります。
つまり、どのくらいの大きさの異物を取るかを決める必要があります。
メッシュと網の目の数を表しています。
1インチ(25.4mm)の間に桝が何個あるかを言います。
メッシュの数が多ければ多いほど細かくなっていきます。
通常の水・冷却水等であれば40メッシュ以上。
蒸気や電磁弁等であれば80メッシュなど参考になる数値はありますが、メッシュは細かければいいと言う物ではなく、細かいほどメンテナンスの回数が増加します。スクリーンの内網の破損リスクが高くなりますので選定の際はご相談をお願い致します。
3.まとめ
ストレーナーはゴミや異物を取るとても重要な機器です。
そのラインの先にある大切な機器を損傷させないための物である事は先ほどお話ししました。どんどんゴミを取る事で管内は詰まって行きます。そのまま放置するとエネルギーの供給ルートが途絶えラインが停止します。しかしお客様にとってはそれも避けたい事であると思います。
その為には、ストレーナーの内部状態を監視する事が必要となります。
そこで。ぜひご提案したいのが、ストレーナーの前後に差圧計を取り付けられる事をお勧めします。
差圧の目安としては、0.1Mpa以内で使用して頂くことです。
そして、年1回の定期清掃の実施のお願いであります。
機器を長く使うにはメンテナンスが重要です。手間がかかりますが、大事に至る前の予防保全として一度ご検討されてみては如何でしょうか?
お気軽にご相談頂ければ幸いです。
【問い合わせ先】
営業部 高橋・黒木まで
TEL:0566-81-0885
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