2018年02月10日
ポンプ設備においての省エネのご紹介を致します。
ポンプには、色々な種類や特性があり、現状の設備に対して必ずしも適正でない場合があります。そのような場合に無駄な電力を使用している場合があります。
今回は、インバーターによる省エネの紹介をします。
テーマ “インバーターを活用した省エネのご紹介”
目的
「送水ポンプの整備において、電力の削減を行う」
得られる効果
・設備の負荷に応じた、水量・圧力等をタイムリーに供給することが出来る
・ムダ(余剰電力)を取ることが出来る
考えられるリスク
・インバーター設備本体の初期コストがかかる
・設置するためのスペースが必要となる
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1.はじめに インバーターとは?
モーターの周波数を変化させる事により回転数を
制御する装置の事を言います。
インバーターを使用した時のポンプの特性は?
(1)流量は回転数に比例する
(2)トルク(揚程)は回転数の2乗に比例する
(3)消費電力は回転数の3乗に比例する
インバーターを使用するとなぜ省エネになるのか?
◆3乗の法則
ポンプの吐出量を10%減らすと、電気の削減量は27%減少する。
0.9×0.9×0.9=0.729
(90%)×(90%)×(90%)=73%
どんな設備に効果があるか?
●年間の稼働時間が長い
●モーターの定格の出力が大きい
●バルブで流量を絞っている
●低流量運転が出来る
このような設備において削減効果が得られます。
特に常時運転している場合で、且つ、吐出側のバルブを絞っている設備は効果が大きくなります。
※流量一定の場合
※クリックにて拡大
2.モーターを使用する設備について
モーターを使用する設備には様々なものがあります。
機器別で見ますと、ポンプ、コンプレッサー、送風機、動力伝達装置、金属工作機械、農業用機械器具、運搬機械、産業用ロボットなどがあります。
その中でも、ポンプ設備は、全体の38%を占めています。約4割となります。コンプレッサーにおいては23%となっております。
(エネルギー消費機器実態調査報告書による)
ポンプを見直すことが削減効果が大きくなると言っても良いかと思います。
ポンプの出力別で見ますと
第1位 3.7kw~5.5kw
第2位 2.2kw~3.7kw
第3位 0.75kw~1.5kw
第4位 7.5kw~11kw
となっています。
つまり工場の中で使用しているポンプとして、大型ではなく、むしろ小型の分類のポンプを使用されているケースが多いことがわかります。
皆様の工場においても、かなりの台数をお持ちではないでしょうか。
3.まとめ
ポンプの省エネを検討する場合、インペラー(羽)を改造する場合もありますが、インバーターの場合は、ポンプを設置後に動力盤内を改造で工事が完了します。
ポンプ本体をなにかするわけではありません。
工期やコストの事を考えますと、あまり有益とは言えません。
ご検討をされる前に、使用している設備の条件が必要となります。
必要な流量と、必要な圧力のご確認をしていただきますと正確な効果が出せます。
弊社には、配管の外側から内部の流量を計る計測器がありますので現状の状態を把握することが出来ます。
ポンプの省エネをご検討の皆様、是非一度ご相談を!
【お問い合わせ先】
営業部 高橋・黒木まで
TEL:0566-81-0885
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投稿者
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