2012年11月26日
最終回となる今回は今までのまとめとコンプレッサーの省エネについてお話します。
初めに我々は“省エネ”をご提案するにあたって言葉のアヤではありますが、
“省エネ”と”小エネ”の2種類の観点でお話しする様に心がけています。
(クリックにて拡大)
コンプレッサー(空圧設備)の現状把握をするにはやはりエネルギーを把握する電力計と使用量が分かるエアー流量計が挙げられます。近年では管理用のメーターも比較的安価に手に入るようになり、種類も相応にありますのでこれらを用いての管理を強くお勧めしています。
そして、それらを使用して具体的に注目すべき数字として比動力値と使用流量の2点があります。
“省エネの第1歩は現状把握から”と言われるように一度この数値を確認してみてはいかがでしょうか。
意外な結果が出てくるかもしれません。
それでは、コンプレッサーの省エネのお話からです。
“吐出圧力を0.1MPa低下させると約7〜8%ぐらいの省エネになる”
という事は省エネ手法の目安として知られています。そして、最近の機械は操作パネルで簡単に設定圧力を変更させることも可能です。それなのに意外と低圧化が進んでいないのはなぜなんでしょうか。
それは以下の様な理由からだと思われます。
・ 吐出圧力を低下させると機械(製造設備)が異常停止してしまう。
・ 製品に不良品がでてくる
・ シリンダー等で圧が足りず作動不良が起きる など
やはり製造設備にとっていわゆるエアー(圧力?流量?)不足により生産に支障をきたす可能性が考えられえる事が低圧化の導入に二の足を踏む原因となっているようです。
事実、生産に不具合を出さないためにもインフラを含むいろいろな事に着目して進める必要のある吐出圧力の低圧化ですが、省エネの観点としては重要な要素です。このテーマは今後のメルマガでも取り上げていきたいと考えています。
弊社もコンプレッサーの省エネ提案として最終的には低圧化のご提案となるのですが、ここでは低圧化の前に、比動力値に着目してみてみようと思います。
まずこの様に比動力値を管理する事で現在のコンプレッサーの省エネ状態を把握し、いかにして効率の良い状態を保つかがポイントとなるのです。
次に小エネのお話です。
いかがでしたか。今回、弊社の省エネセミナー資料を利用してまとめとしました。また、少しでも参考になればと弊社スマートファクトリーショールームで採用しているコンプレッサーや見える化の流量計、電力計の設置状況を動画にしてご紹介いたします。
一言で省エネと言っても、その導入にあたっては金銭的なことはもちろんですが色々な角度から検討しないといけないので簡単にはいきません。また、今回のように言葉だけで説明しても理解するのは難しい場合もあります。
より分かりやすく、より実感がわくように、できるだけ実動する機器を前にしてご説明・体感して頂けるのが弊社スマートファクトリーショールームとなります。今後も少しでも多く実感して頂けるよう、省エネ説明アイテムを増設していく予定です。是非近くにお越しの際は、弊社ショールームにお立ち寄りください。
これにて4回に渡りお話ししましたシリーズ第2回“コンプレッサーについて考える”をまとめさせていただきます。
次回からのシリーズは「空調の省エネアイテム」としてお送りさせていただきます。
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メルマガ委員会